母を亡くして10・自宅での看取り・ACP

ん?と違和感を感じたその日。

在宅医療の先生が往診にみえた。

先生の話に、一応は返事をする母。

だけど…私と先生は  アイコンタクトで

通じ合えた気がした。

そう。残念ながら、もう  本当にその日が近づいているという事に。

お昼前、トイレに行きたいと言う母をトイレへ。でももう、抱えていても立ち上がれない程に  母には力が無くなっていた。

なんとか…なんとか  トイレを済ませ、ベッドに戻った母に  私は言った。

「お母さん、オムツにしようか…」

母は、「うん」と小さな声で返事をした。

この瞬間、母の希望は  消えてしまったのかな…。

夕方、私に弱い口調で言った。

「いつまでこんな生活が続くんだろ…」って。私は  はぐらかしたけど、母の心は

癒されなかったと想う。

そして、父にも言った。弱い弱い口調で。

「誰か…殺してくれんかなぁ…」と。

私は、目に溜まる涙を  こぼさない様にする事で  必死だった。

父は、優しかった。

果てしなく…優しかった。

  

Twitter ID  @sora Himawari123

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